成功への戦略

成功戦略●得意なことから始めなさい


「才能」という言葉ほど、過大評価され、意味が取り違えられているものはない。

大事を成し遂げた人を見ると、「あの人は才能に恵まれているから」の一言で片づけてしまう人がよくいるが、これは真実ではない。

才能だけで成功できるのなら、「才能があるのに、うだつの上がらない人」が山といるのは何故なのか。

多くの企業は、優秀な人材を常に求めている。

才能あふれる人材を雇えば、問題はすべて解決できると信じている。

しかし、ピーター・ドラッカーは言う。

「何事かを成し遂げる能力と知性、想像力、知識などとの間に相関関係はほとんどない。知性や想像力、知識は重要な資源ではあるが、それだけで結果を生み出すことはできない。そうした資源だけでは、どんな可能性も頭打ちになってしまうのだ。」



成功戦略●成功は才能ではない


才能だけで勝負が決まるのなら、人一倍有能で、影響力のある人は、みな生まれた時から、天才の名をほしいままにしていたはずだ。

しかし、現実はそうではない。

●フォーチュン500企業の社長の半数以上が、大学の成績の平均はCだった。

●上院議員の65%は、学生時代の成績は平均以下だった。

●大統領の75%も、学生時代の成績は平均以下だった。

●100万ドル以上の資産を持つ起業家の半数以上は、大学を中退している。

これを見れば、「才能があれば、成功できる」といった単純な話ではないことが一目で分かる。

では、成功したいと願うならば、何が必要か。

それは3つある。


(1)誰でも必ず「得意なこと」がある

まず1つ目は、「自分の得意なこと」を見つけ、その分野で努力すること。

人間はみな平等だが、天性の才能は平等ではない。

多くの才能に恵まれる人もいれば、一芸に秀でる人もいる。

しかし、誰にでも人より秀でている分野が必ずある。

その自分ならではの「強み」をまずは見つけること、そして最大限に活かすことだ。

成功体験があるか、自分に自信があるかといったことはどうでもいいことだ。

誰にでも必ず得意分野があり、それを伸ばすことができる。

「才能に恵まれて天狗になっている天才と、得意分野で自分に磨きをかける凡才のどちらが成功するか」

答えは明白だ。


(2)「苦手なこと」を追いかけない

2つ目は「苦手なことは追いかけない」ことだ。

自分の弱点の強化に時間を費やす人が多いのはなぜか。

不得意分野に無駄な時間を使わず、得意分野に時間をかけるのは止めよう。

いくら不得意分野を強化しても、せいぜい百点満点で零点だったのが20点になる程度の向上しか期待できない。

しかし、得意分野を研きぬけば、1万人と言わず10万人の競争相手を追い抜くことさえ可能だろう。


(3)「才能」を「結果」に結びつける正しい選択をする

そして3つ目は、才能を正しく活かすための「選択」をすることだ。

持って生まれた才能の他に、どんな選択をするかで、競争相手に差をつけることができるはずだ。

その選択とは、次の13の成功戦略を自分のものにすることだ。

1)信念を持つ

2)情熱を燃やす

3)主体性を持つ

4)集中力をつける

5)準備して待つ

6)練習を怠らない

7)忍耐力をつける

8)勇気を持って臨む

9)知的好奇心を持ち続ける

10)品格を磨く

11)責任感を持つ

12)付き合う人を厳選する

13)チームワークの力を活かす

常にこの13の成功戦略を選択していけば、あなたは必ず才能以上の力を発揮できる。

才能は天から授かるものかもしれないが、成功は自分の手で勝ち取るものだ。

人生は選択の連続で、何を選ぶかによって、その後の人生が大きく変わってくる。

どんな職業を選ぶか。

誰と結婚するか。

どこに住むか。

今日は何をするか。

中でも一番重要な選択は、「どういう人間になるか」ということだ。

カードゲームなら、強いカードが来るまでじっと待っていればいいが、人生はそうはいかない。

持ち前の才能は神からの授かりものであり、自分で選択する余地はない。

しかし、人生は配られた手持ちのカードで勝負するものだ。

そして、カードをとう使うかは、本人の選択次第だ。


●自分の「能力」に自信を持つ


心理学者で哲学者でもあるウィリアム・ジェームズは「人間が失敗する唯一の理由は、自分に自信が持てないことだ」と語っている。

自信のある人はそうでない人よりも、よりよい職業に就き、よりよい業績をあげられることが証明されている。

ある調査によれば、大手生命保険会社の営業マンのうち自分は成功すると予想した人の売り上げは、しなかった人の売上より37%も多かったことが明らかになった。


自信の有無は、子どもの頃から大きく影響する。

学校での成績を見た場合、自尊心と成績との相関関係のほうが、知能指数と成績との相関関係よりも強いと主張する研究者もいる。


マーケティングのエキスパートである弁護士ケリー・ランドールは「成功する人は、他人が何を言おうと、自分の能力に絶対の自信を持っている」と言う。

そのことが最も顕著なのは、スポーツ界だ。

特に接戦の場合、結果を大きく左右するのは自信の有無だと認めるコーチが多い。

プロゴルファーのアーノルド・パーマーの壁にかかっているモットーを紹介しよう。

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負けたと思った時点で、負けが決まる。

挑戦できないと思った時点で、挑戦は終わる。

勝ちたいけれど、勝てないと思った時点で勝負がつく。

人生という戦いに勝ち抜くのは、強く、速い者とは限らない。

最後に勝ち残るのは、勝つという自信を持った者だ。

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自分の能力に自信を持つ人だけが、能力を存分に発揮できるのだ。



●可能性とは「自分の最高の姿」とイコールだ


自分に自信がないために、可能性の扉を閉ざしている人は多い。

自分を信じられない人は、たいてい自分の限界を低く設定する。

逆に、自分の能力に自信があれば、内に秘めた底力を発揮し、応援され、助けの手を借りて、より高いレベルに到達できる。

どんな才能の持ち主も、自分を信じられなければ、最高レベルの自分には到達できない。

「最高の自分」になりたければ、「最高の自分になれる」と確信することだ。

そのために最も大事なことは、自分の可能性を信じること。



可能性とは「自分の最高の姿」とイコールだ。

エジソンは「自分ができるはずのことをすべてし、能力を余すところなく発揮できたら、驚くべき成果を上げられるだろう」と言っている。

また、ガンジーも「実際の行動と、潜在能力を発揮してできることとの差を埋めることさえできれば、世界中の問題はほとんど解決できる」と言っている。

ましてや、個人レベルの問題であれば、言うまでもない。

だが、ほとんどの人は、自分にどんな可能性があるか知らぬまま終わってしまうのだ。



マーク・トウェインは、天国の門で聖ペテロに相対した男の話を書いている。

男は会った瞬間に、ペテロが賢く、豊富な知識を持っていると悟り、こう尋ねた。

「聖ペテロ様、私は戦争の歴史に興味があります。歴史上で一番偉い将軍は誰か教えてください。」

ペテロは即座に答えた。

「ああ、それなら簡単だ。向こうにいるあの男がそうだ。」

男は困惑顔で「それは何かの間違いではありませんか?生きていた時のあの男を知っていますが、ただの日雇い労働者でしたよ。」と言った。

ペテロは「確かに、その通りだ。だが、もし将軍になっていたら、歴史上最も偉大な将軍になっていたはずだ」と答えた。



スヌーピーの生みの親の漫画家チャールズ・シュルツは、こんなたとえ話をしてくれた。

「人生は、十段ギア付きの自転車だ。誰にでも使ったことのないギアがある。」

ギアを使わずに、後生大事にとっておく必要などない。

額に汗することなく、ただ生きているだけの人生は意味がない。

自分で自分の可能性を制限してしまうことほど無益なことはない。



能力を存分に発揮できるかどうかは、本人の意気込みにかかっている。

他人がどう考えようと関係ない。

その人の出自や、それまで信じてきた自分の限界すら関係ない。

内に秘めた能力を引き出せるか否かが全てなのだ。

自分の能力を開花させないことは、人生最大の悲劇だ。

自分の能力を開花させるには、まず自分の可能性を信じ、人並み以上の成果を上げる決意をすることが不可欠だ。



そこにある壁を乗り越える方法



障害を小さくするのではなく、自分を大きくして乗り越える。


「単なる自信」から「人格全体に影響を及ぼす個人的信条」に変わった時、それは「信念」となる。

単なる「思い」から、はるかにレベルアップしたものが「信念」なのだ。

ベンジャミン・フランクリンはこう言った。

「何も期待しない人は幸せだ。なぜなら、絶対失望しないからだ。」



自分の信念に基づき、人生で何かを成し遂げたいと思ったら、失望を恐れないこと。

夢を追いかける道程では、きっと失敗もするだろうし、間違いも犯すだろう。

だが、成功したければ、信念の命ずるままに持てる力を最大限に活用し、頑張り続けるしかない。

言語学者によると、世界中の原始的と言われる20の言語では「信念」と「行動」を意味する単語は同じで、文化が洗練されるにつれて、この2つの言葉を使い分けるようになるという。

そして、この世には2種類の人間がいる。

「何かを成し遂げようと行動を起こす人間」と「ミスを避けようと行動を避ける人間」だ。



エドモンド・ヒラリー卿は、エベレスト登頂に初めて成功した登山家だ。

登頂に成功する前に、ヒラリー卿は別の登山隊の一員として失敗を経験し、隊員のひとりを失っていた。

帰国後、ロンドンで行われた登山隊の慰労会で、ヒラリー卿が公衆を前に挨拶した。

壇上に飾られた大きなエベレストの写真に向き直り、こう宣言した。

「エベレストよ、今回は私たちの負けだ。だが必ず舞い戻って、登頂してみせる。なぜなら、山はこれ以上大きくならないが、私はもっと成長できるからだ。」



困難を乗り越える唯一の方法は「自分には、必ず乗り越えられる」と信じることだ。

障害を小さくして乗り越えるのではない。

自分を大きくして乗り越えるのだ。



「行動」には必ず「結果」がついてくる。


物理学の世界では自明のことだ。

「作用反作用の法則」によれば、「ある物体が他の物体に力を与える時、ある物体は他の物体から大きさが等しく、逆向きの力を受ける。」

ところが、この法則が自分の人生も支配していることに気づいている人は少ない。

だから、「うまくいけばいい」と願うだけで、何一つ行動を起こさない人が圧倒的なのだ。

つまり、よい結果を得たければ、それにふさわしい行動をとることだ。

ふさわしい行動をとるには、前向きな期待を持つこと、そして、前向きな期待を持つには、信念を持つことだ。

つまり、すべては信念から始まる。



スイスを訪れる観光客の間では、登山が非常に人気がある。

世界的な登山家が登頂するような山を登るのではなく、「標高の高いところをハイキングする」といったほうが正確かもしれない。

早朝にベースキャンプをグループ単位で出発し、山頂を目指すのだ。

そのグループ・ハイキングのガイドに、面白い話を聞いた。

ハイキングでは普通、山を登る途中の休憩所で昼食をとり、最後のきつい登りに備えて休憩をとる。

ここで、頂上まで登らずに暖かく快適な休憩所に残ると言い出す人が必ずでてくる。

彼らは、他の人たちが出発した後は、嬉々としておしゃべりを楽しむ。

まるでパーティーだ。

ところが、日が西に傾く頃になると、窓から頂上を見上げる人が多くなる。

そして、登頂組が戻ってくるまで、みな黙りこんでしまうのだ。

なぜなら、自分がせっかくの機会を逃してしまったことに気づくからだ。

ほとんどの人は、スイスを再び訪れることはない。

頂上に立つ機会はもう二度とめぐってこない。

一生に一度のチャンスを逃がしてしまったのだ。




自分の能力を最大限に活用しないのも、これとよく似ている。

自分の可能性に自信が持てず、せっかくのチャンスがめぐってきても、信念に基づいた行動がとれず、そのチャンスをものにできない。

こんなことをしてはいけない!

自分の人生を思い通りに生きてほしい。

自分の理想の姿を思い浮かべ、「できること」はすべてやり遂げねばならないのだ。







  • 最終更新:2011-12-11 08:50:21

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